2020.04.18

紹介・口コミを増やすためにできること【はじめての集客で知っておくべき考え方④】

おはようございます、ゾノ( @ozonosho )です。

さて、昨日のコラムに続いて今回も「はじめての集客で知っておくべき考え方」をご紹介いたします。全5回にわたって紹介していきますので最後までお付き合いいただけますと幸いです。

第4回目となる今回は『紹介・口コミを増やすために知っておくべき考え方』がテーマ!

はじめのコラムで掲載した「集客のサイクル図(※下図)」の④の部分に当たる内容となります。

紹介や口コミは自然と生まれるものなのでゼロから無理やり作ることはできません。しかしながら、世の中には「良いものを周りに紹介したい人」が一定数いるのも事実で、いくつかのポイントをおさえることでそういった人たちが紹介しやすい環境を作ることはできます。

そんなわけで、今回は紹介や口コミについて、重要性からおさえるべきポイントまで解説していきます。

紹介や口コミはなぜ重要?

紹介や口コミというのは新規客を増やすための手段の1つです。

新規客を増やしたいのであれば、広告やキャンペーンをおこなったり、看板を変えたり、新商品を開発したりするなど、紹介や口コミの他にも色々と手段はあります。

そのなかでも紹介や口コミはとりわけ重要だと言われています。

その理由は、きっと誰もが思い浮かぶであろう『コストが低い』というのもありますが、それ以上にもっと大きな理由があります。

それは、『紹介や口コミで集まってくれたお客さんはリピーターやファンになりやすい』という理由です。

常連さんが連れて来てくれるお客さんは常連さんになりやすいってことですね。

なぜかというと、お店側が多数の人に向けて広告・宣伝をおこなって集めているのにたいして、常連さんは自分の知り合いの中からこのお店を好きそうな人にだけピンポイントで声をかけているからです。

また、人は同じような価値観・生活スタイルの人と一緒にいることが多いので、Aさんにとって良いと感じるお店はAさんの周りの友人にとっても良いと感じるお店である可能性が高いという側面もあります。

そんなわけで、紹介・口コミをしてもらえる環境を作ることができれば、お店にはどんどんリピーターやファンになりやすい新規客が増えて、さらに紹介・口コミが広まっていくという良いループに入ります。

とはいえ、紹介や口コミが難しいサービスもある

ここまでで紹介・口コミの重要性を伝えましたが、「じゃあどんなサービスでも紹介・口コミによる新規客集めが一番良い方法なのか」というとそうでもありません。

なぜかというと、『紹介・口コミの起こりやすさはサービスごとに異なる』からです。

紹介・口コミが起こりやすいサービスかどうかは、下記2つの軸で判断することができます。

紹介・口コミが起こりやすいサービスの軸
  1. 誰とでも話題にできるサービス
  2. 複数人で利用できるサービス

①②が共に「YES」であれば紹介・口コミが起きやすいので注力する価値があります。
たとえば、映画やレストラン、旅行などはここに当てはまります。

逆に①②が共に「NO」であれば頑張っても紹介・口コミがなかなか起きにくいです。
たとえば、美容整形や発毛、お葬式などはここに当てはまります。

余談ですが、僕の運営する悩み相談サイト『ココトモ』なんかも、周りには利用していることを話しづらいので紹介・口コミが起こりにくいサービスだと言えます。

紹介・口コミが起こりにくいサービスの場合に出来ること

紹介・口コミが起こりにくいサービスでも、いくつかの工夫をすることで先ほどの①②をNOからYESに変えることが出来ます。

せっかくなので悩み相談サイト『ココトモ』を例にしてみましょう。

工夫例①『商品を絞り込む』
たとえば、ココトモの相談サービス全体ではなく「励まされるコラム集」だけを推した場合、周りに紹介しやすくなります。

自分の悩みを知られるのは抵抗があるので「ココトモの相談掲示板に書き込んで良かった!」とは言いづらいですが、「このコラム励まされるから読んでみて!」だったら周りに話す抵抗を少し減らすことができます。
工夫例②『対象者をスタッフにする』
相談したい人ではなく「ボランティア相談員スタッフ」を対象にした場合、紹介が広まる可能性が出てきます。

ボランティアをおこなう人は複数のボランティアを掛け持ちしているケースも多く、ココトモの場合は専門スキルが不要でネットさえあれば全国どこからでも参加できるので、別のボランティアコミュニティ内でココトモのことを紹介してもらえる可能性はありそうです。

こんな感じで、なんとかして①②をYESに持っていく工夫をすれば、紹介・口コミが難しい業界でも多少は広めてもらう可能性を上げることができます。

ただそれでもやっぱり紹介・口コミが起こりにくい業界は費用対効果が低くなりやすいので、、、数ある新規集客施策のうちの1つぐらいの位置づけで取り組んでいただくのが良いかなと思います。

紹介・口コミを増やすために最低限おさえておくべき3つのポイント

冒頭にも書きましたが、紹介や口コミは自然と生まれるものなのでゼロから無理やり作ることはできません。

ただし、世の中には「良いものを周りに招待したい人」が一定数いるのも事実で、そういった人たちにたいして紹介しやすい環境を作ることはできます。

そのために最低限おさえておくべき3つのポイントをご紹介します。

①キャッチコピーと短いPRを用意する
実は紹介を辞めてしまう理由の1つに「なんて紹介したら良いのか分からない」というのがあります。また、「あそこのお店美味しかった!」みたいな曖昧な内容になってしまうと、紹介された側も魅力がイマイチ掴めないで終わってしまいます。

そのため、紹介したい人が紹介しやすいようにお店の特徴が明確に伝わるキャッチコピーや短いPRを用意しておくことが大切です。ちなみに「人は20秒を経過すると話を聞かなくなる率が大幅に上がる」というデータがあるため、20秒以内に読める・聞ける内容が良いです。
②紹介してほしいということをキチンと伝える
当たり前のことなのにやっていないお店があまりにも多い作業。それが、「紹介してほしいということをキチンと伝える」ことです。

紹介キャンペーンのようなただの宣伝であればお願いしづらいと思いますが、紹介とは「良いものを知人にも教えてあげたい」というところが本質的なスタートなので、紹介者へのメリットだけではなく、紹介を受けた相手がどれだけ幸せになれるのかという視点を忘れずに入れてあげれば抵抗はなくなります。
③前回考えた「ファンを育てる施策」はそのまま紹介要素になる
前回のコラムでは、ファン客ほど特別感や所属意識を感じられる施策を心がけようという話をしました。

人は「自分が特別待遇を受けている場所」や「自分だけが知っていること」を周りに話せずにはいられないという性質があるため、ファン客を大事にする施策はそのまま紹介・口コミの施策になります。

これら3つのポイントをおさえることで、紹介したい人が紹介するためのハードルを下げることができます。

おまけ.紹介意欲が上げる7つの引き金

この他にも、世の中には「そもそもの紹介意欲自体を上げるためのテクニック」なんかも数多くあります。

たとえば当コラムを書くにあたって参考にさせていただいた著書『口コミ伝染病』には、周りの人に話したくなる感情の引き金として下記7つのが紹介されています。

紹介意欲が上げる7つの引き金
  1. 不幸や災難の話がある
    コンビニ店員がおにぎりを発注しすぎて困っていることをSNSで発信してバズってた例が思い浮かびました
  2. 一発逆転ホームランの話がある
    読んでないけどビリギャルとかそういう感じだと思います!
  3. 共通の敵をつくる
    消費税が上がるタイミングで消費税分還元キャンペーンをおこなうと主婦に支持されます
  4. 私のことを分かってくれる
    宣伝ではなく共感を届けるようにするだけで口コミが生まれやすくなります
  5. ヒーローになれる
    表彰されたり掲載されたりすると人は周りに自慢したくなります
  6. 行列をつくる
    人は行列のお店や話題になっているお店を広めたくなる習性があります
  7. コミュニティをつくる
    自分の価値観を表すコミュニティを作ることで同じ価値観の人たちに広まりやすくなります

言われれば「たしかに!」と思うものが多くて面白いですね。

テクニック系をどこまで取り入れるかはお店の理念やスタンスにもよるところなので正解は無いと思いますが、参考になるものも多いので学んでおいて損はないと思います。

いずれにせよ、お店側は紹介や口コミが起こるのをただ待つだけではなく、こちらからも紹介しやすい環境を作ってあげることが大切です。

今回は実店舗をベースにして説明しましたが、実店舗だけでなくwebサービスでも利用できる考え方なので、ぜひご自身のサービスに合わせて活用してみてください。

おわりに

以上、今回は紹介・口コミを増やすために知っておくべき考え方を解説いたしました。

明日のコラムはいよいよラスト!
最難関ともいわれる『新規客を集めるために知っておくべき考え方』を紹介するので、ぜひご覧いただけると嬉しいです。

それでは今日も素敵な一日をお過ごしください(*´`)